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タバコと健康の恐ろしい関係

      2016/07/27

タバコと健康の恐ろしい関係

「タバコは健康に悪い」?耳にタコができるほど聞いたことでしょう。でも、具体的にタバコのなにがどう悪いのか、きちんとした知識を持っている人は意外に少ないものです。そこで、ここではタバコと健康の関係をご紹介します。タバコの害を正しく理解することは、禁煙を成功させる助けになるはずです。
タバコの煙には約4000種類の化学物質が含まれており、そのうちの200種類以上が有害物質として認定されています。タールやニコチン、それに一酸化炭素はもうおなじみですね。そして、恐ろしいことに、この有害物質のうち40種類以上が発ガン性の物質と言われています。ここでは、これらの有害物質が喫煙者の体に、そして周囲にいる非喫煙者の体にどんな影響を及ぼすのかを見てゆきます。

黒い肺

タバコと言えばまず「肺ガン」という病名が浮かぶほど、タバコと肺ガンの関係は知られています。タバコの煙に含まれる200種類の有害物質のうち、発ガン物質とされているものの代表格がタールで、ヤニと呼ばれるものの主成分です。タールは粘膜や皮膚に付着しても血液中にはほとんど吸収されず、付着した場所でDNAを変異させ、ガンをひき起こします。煙が真っ先に届くのは口の中や喉ですから、口の中のガンや喉のガンを発症する患者さんの多くが喫煙者です。もちろん、煙の最終的な行き先である肺にも、タールは沈着します。1年間で沈着するタールの量は、タバコの種類にもよりますが、ハイライトクラスで牛乳瓶約一本分と言われています(これだけの異物が沈着するのには、ほかの要因も加わっています)。
人間の気道(空気の通り道)は、ごみが入ってくると激しく咳き込んで異物を体外に出すように働き、体を守ります。あなたもタバコを吸いはじめた頃は咳き込んだ経験があるでしょう。いつの間にか咳き込むことがなくなり、「タバコを吸うのが上手になった」なんてうぬぽれていたかもしれませんが、これは医学的に説明すると次のようなことです。
気道の表面には、絨毛という細かい毛がびっしりと生えています。煙やごみなどの異物がこの毛に触れると激しい咳き込みが起こり、体から異物を追い出します。言ってみれば、この細かい毛は体の関所のような役割を果たしているのです。非常によくできた防衛反応です。ところが、タバコを吸うようになってしばらくすると、この咳き込みがなくなります。そのころの気道の細胞を顕微鏡で見ると、生えているはずの毛がすっかり剥げ落ち、表面がツルツル。タバコの煙に含まれるさまざまな刺激物質によって、毛が剥がれ落ちてしまっているのです。こうなると、ごみが入ってきても煙が入ってきても、咳き込みという防衛反応が起こりません。異物は関所を素通りして、簡単に肺まで届いてしまいます。
タバコの煙に含まれるタールもごみも遠慮なく肺に到達し、最初は表面にくっついているだけのものが、時間とともに細胞のなかに取り込まれて沈着し、そして(みなさんも一度くらいは写真で見たことがあるでしょう)あの黒い肺を作り出します。沈着したタールは、長い年月の間に遺伝子の変異を起こし、やがて肺ガンになります。
さて、タバコを止めると、この黒い肺はどうなるのでしょう。気道の細胞に生えているはずの毛が剥げ落ちる、という話をしましたが、タバコをやめると、この絨毛が再生します。そして、新しく入ってくるごみや煙を追い出す咳き込みが再開します。追い出すのはごみや煙だけではありません。まだ沈着に至らずにそのあたりに付着しているタールやごみまでを、体外に運び出すようになります。この過程で黒い痰が出ることもあります。タバコをやめたのに咳が出るというのはこの段階です。
一旦沈着したタールは、容易なことでは出て行きません。なにしろ細胞のなかにしっかりと取り込まれていますから、入れ墨よりも頑固です。しかし、それでも時間をかけて少しずつ排出されてゆきます。
以下は American Lung Associationのパンフレットからの引用です。
1分禁煙すると……タバコのダメージから回復しようとする機能が働きはじめる。
20分で……血圧が正常近くまで下降する。脈拍も正常付近に復帰する。手の体温が正常にまで上昇する。
8時間で……血中の一酸化炭素レベルが正常域に戻り、血中酸素分圧が正常になって運動能力が改善する。
24時間で……心臓発作の確率が下がる。
48時間で……臭いと味の感覚が復活しはじめる。
48〜72時間で……ニコチンが体から完全に抜ける。
72時間で……気管支の収縮が取れ、呼吸が楽になる。肺活量が増加しはじめる。
2〜3週間で……体循環が改善する。歩行が楽になる。肺活量は30%回復する。
1〜9ヵ月で……咳、静脈替血、全身倦怠が改善する。
5年で……肺ガンになる確率が半分に減る。
10年で……前ガン状態の細胞が修復される。口腔ガン、咽頭ガン、食道ガン、膀胱ガン、腎ガン、膵臓ガンになる確率が減少する。

たった一本でもタバコを吸ってしまえば元の木阿弥。肝に銘じてくだい。

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肺ガン

少し前までは、日本人のガンによる死亡総数の一位は胃ガンでしたが、2000年から肺ガンが一位にのし上がりました。タバコの消費量と肺ガンの死亡率はきれいに比例しています。

1日喫煙本数別肺がん年齢標準化死亡率(非喫煙者を1として)

1日喫煙本数別肺がん年齢標準化死亡率

 

「タバコは何本までならいいですか」と聞かれることがよくあります。「5本まで」とか「10本なら」と言えたら、どんなにいいでしょう。データをご覧いただければおわかりのとおり、タバコには「吸って安全な本数」など存在しないのです。さらに・・・
・20歳より早く喫煙を始めると、死亡率はさらに上昇します。
・肺ガンには、「早期発見、早期治療」のメリットがほとんど通用しません。タバコによる肺ガンは、心臓の陰にかくれるところにできるケースが多いので、通常の胸部の
レントゲン検査でも見つけにぐいものです。そのうえ転移しやすく、早期に見つかっても治療が難しいという特性があります。
ちなみに、配偶者が喫煙者の場合、家族の肺ガンの発生率が増えるということが世界中の調査でわかっています。参考までに、配偶者のタバコが一日に20本以上の場合、家族の肺ガンは、、日本の調査で1・91倍、ギリシャの調査で3・4倍、アメリカの調査で3・11倍となっています。
タールの量を少しでも減らそうと低タールのタバコ、いわゆる「軽いタバコ」に替えれば、少しはマシなのでしょうか? じつはこれが大きな落とし穴。軽いタバコは喫煙者が考えるほどタバコの害を軽減しないことがわかってきています。
喫煙者は、煙の吸い込み方でニコチンの吸収量を自在に調整し、血中のニコチン濃度を自分がちょうどいいと感じる濃さに保つことができます。軽いタバコに替えるとどうなるでしょう。今までのニコチン濃度を求めて無意識のうちにタバコを深く吸い込むようになるので、タールなどの有害物質も深く吸い込みます。刺激が足りずに、ついつい本数が増えてしまうのも問題です。「軽いタバコが体にやさしい」というのは消費者が勝手に作った幻想。結局、「体に優しいタバコ」は存在しないのです。タバコはやめるしかありません。
タバコをやめると、肺ガンの発生率はどんどん減ります。

禁煙後の肺癌発生率

禁煙後の肺癌発生率

 

心臓は弱っている

タバコの影響はまず心臓に現われます。24時間働き詰めの心臓の筋肉には、酸素と栄養がしっかりと送り届けられなければなりません。この大切な役割をしている血管が冠動脈。タバコはこの冠動脈を直撃します。
タバコを吸うと動脈硬化が進み、冠動脈の内側にコレステロールなどがくっついて血管が狭くなります。そのうえ、タバコを一服するとニコチン濃度が急激に上昇し、冠動脈の内径を一時的にさらに細くします。さらに、タバコの煙に含まれる一酸化炭素の影響で血液の酸素運搬が妨げられ、心臓に届く酸素が減ります。こうして、心臓への負担がどんどん大きくなっていくわけです。一本のタバコを吸うと、10キロの荷物を持って早足で歩くのと同じ負担が心臓にかかるとも言われます。
この結果、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)による喫煙者の死亡率は非喫煙者の倍以上、壮年男性が夜中に突然死する率もかなり高くなると言われています。タバコをやめれば、心筋梗塞の死亡率はフ年以内に非喫煙者とほぼ同率まで下がります。

運動能力と知的作業能率

一酸化炭素はモノを燃焼させるときに生じる気体の一種です。タバコを吸うと小さいながらもモノが燃焼するので、一酸化炭素が発生します。空気中に含まれる一酸化炭素は、ふつう0・1%以下ですが、タバコの煙には一酸化炭素が5%程度含まれています。肺から取り入れた空気中の酸素は、血液中の赤血球(正確にはヘモグロビン)に抱きかかえられるようにして全身に運ぱれます。ところが、一酸化炭素が体内に入ると酸素よりもすばやくヘモグロビンにくっつき、なかなか離れようとしません。一酸化炭素にしがみつかれている間、ヘモグロビンは酸素を運ぶことができないので、一酸化炭素が入ってきたぶん、全身への酸素の供給量が減ってしまいます。いわば、酸素欠乏です。
脳細胞が働くためには大量の酸素が必要なので、脳には全身のなかでも心臓についで2番目に新鮮な酸素を含んだ血液が供給されるようになっています。タバコを吸って酸素供給が減ると、脳細胞の作業能率が下がることは実験でも明らかになっています。数字の羅列など、意味付けの難しい作業能力と喫煙との関係を調べた実験では、喫煙前の記憶能率を100とすると、喫煙後の能率は88・7から93・7程度、つまり一割程度低下します。「タバコを吸っているときのほうが、仕事の能率がいい」
というあなた、それは一酸化炭素で下がった知的能率を、タバコに含まれるニコチンの覚醒作用でカバーしているだけなのです。
禁煙すると、知的能率は回復します。「タバコをやめて8ヵ月。タバコなしでも十分に仕事がこなせる。それどころか、タバコを吸っているときより良い知恵がうかぶ」と証言する禁煙成功者もいます。一酸化炭素は運動能力にも影響しますが、禁煙すると一週間ほどで回復します。「泳げなかった距離が泳げるようになった」「走れなかった上りがすっと走れるようになった」「駅の階段を息切れせずに登れる」など、みなさんにもたくさんの発見があるでしょう。一酸化炭素の影響、心臓への影響、肺への影響ーこういった悪影響が、禁煙することによって解消されれば、運動能力は倍以上にもなります。高所トレーニングのあとで低地へ下りてきたようなものなのです。
ちなみに、一酸化炭素の蓄積量は吸ったタバコの本数に比例します。40本吸う人は20本吸う人の倍の一酸化炭素が蓄積するということです。また、一酸化炭素の発生量は、軽いタバコも強いタバコも同じ。つまり、体に入ってくる一酸化炭素の量はタバコの種類によるのではなく、吸った煙の量に比例するわけです。

痴呆と喫煙

「タバコを吸えばボケない」という間違った報道がなされたことがあります。
アルツハイマー病は若くして痴呆症状が出る病気ですが、じつは調査方法に誤りがあり、正しい方法で調査しなおした結果、なんとアルツハイマー病の発症率も、喫煙により約2倍に増えることが明らかになってきています。
日本人の場合、アルツハイマー病による痴呆は比較的少なく、動脈硬化による脳血管障害からくる老人性痴呆が多数を占めます。つまり、アルツハイマー病のように脳細胞自体が病気になるのではなく、脳へ酸素を補給する無数の細い血管が小さな脳梗塞や脳血栓を繰り返し起こすことで脳細胞が死滅し、痴呆症状が出るというのが、日本人の老人性痴呆の大多数を占めます。このタイプの痴呆の発症率も喫煙で増加すると言われています。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は動脈硬化の大きな促進因子です。当然、脳梗塞も喫煙によって増えます。日本では、脳梗塞以外の痴呆による70歳以上の死亡は、非喫煙者を1とすると、1日に14本以下吸うケースで1・52倍、15〜19本で2・14倍、20本以上になると2・37倍という統計があります。
タバコを吸うと一時的にニコチンの覚醒作用が働きます。スカッと目がさえて、頭がよく働くように感じるからといって、痴呆の予防にはまったくなりません。痴呆に関し
てもタバコはいいとこナシ。これが結論です。

胃への影響

約20年前に画期的な薬が発売されるまで、胃潰瘍・12指腸潰瘍は大出血の末に胃を切らなければならなかったり、命取りになったりと、なかなかこわい病気でした。今ではよい薬のおかげで、胃潰瘍で胃を手術するケースはぐんと減りました。しかし、胃潰瘍・十2指腸潰瘍は減ったのかというと、そうではありません。喫煙者では、胃・12指腸潰瘍は治りにくい病気です。だれにでもあるストレスをタバコで増強し、自分の胃を攻撃している結果です。
ピロリ菌という細菌が胃潰瘍に関係すると言われていますが、ピロリ菌が胃の粘膜を直接攻撃するわけではありません。ピロリ菌は胃壁防御システムを破壊しますが、胃壁を攻撃するのはピロリ菌ではなくて胃酸です。胃の中には強い醒(塩酸)があり、ph2程度の強い酸性に保たれています。この強い酸のおかげで、食べ物といっしょに入り込んでくる細菌の大部分がここで殺されます。食べ物の蛋白質も溶けます。こんなに強い酸が満ちていても、食べた肉は溶けるのに胃の壁は溶けません(ピロリ菌も無事です)。
自分の胃を溶かさずに、食べた肉だけ溶かすことができるのは何故でしょうか。この秘密は、胃壁の防御システムにあります。
胃壁は強い酸や消化液を出すと同時に粘液も出します。この粘液が壁の表面にコーティング剤のように貼り付いて胃壁を守るので、強い酸や消化液で胃の中が満たされていても自分の胃は溶けないというわけ。通常、胃壁には豊富な血液が循環していますが、胃に循環する血液の量が減ると、胃壁は自分の胃を守る粘液を十分に作れなくなります。
表面全体をきれいにコーティングするだけの量が作れず、まだらに粘液を貼り付けることしかできなくなると、胃酸は容赦しません。食べ物の肉を溶かすのと同じように自分の胃の壁を溶かし、傷つけます。この傷が潰瘍です。
タバコを吸うと、ニコチンの働きで全身の血液の供給が悪くなります。タバコを3服程度吸っただけで、胃壁の血液循環は極端に悪くなることがわかっています。こうなると粘液は十分に作られず、胃壁が傷つきます・喫煙者に胃潰瘍が多いのはこういうわけです。12指腸は胃から小腸へ出たところにありますが、ここにも同じ要領で潰瘍ができます。
潰瘍は内臓の壁にできる傷ですから、治るためには新鮮な酸素や血液が必要です。タバコを吸い続けていると、一旦できた潰瘍の治りがかなり悪くなります。通常の2倍程度の日数がかかるというデータもあります。ただでさえ「再発」の多い胃潰瘍・12指腸潰瘍ですが、タバコを吸うと再発率が倍になります。治りにくくて、またすぐできてしまう。これがタバコと胃・12指腸潰瘍の関係です。
もちろん、喫煙すると胃ガンも増えます。煙が少し胃に入るからという説を唱える人もいますし、タバコが全身の発ガン性を高める結果だと言う人もいます。胃ガンの25%は、タバコによるものだと言われています。

女性とタバコ

女性の喫煙は女性特有のガンを増加させるほか、不妊症を2倍程度増加させることが報告されています。また、喫煙者の閉経が非喫煙者より1〜2年早まることも、外国での研究で報告されています。ちなみに、喫煙が男性の不妊に影響があるかどうかは不明ですが、「禁煙後、念願の子どもに恵まれた」という報告はたくさんいただきます。
妊娠中の薬物の影響となると、まず頭に浮かぶのが奇形の問題ですが、タバコに関しては、奇形の報告はほとんどありません。その代わり、低体重児出産や早産、周産期死亡の比率が上昇するという報告はたくさんあります。つまり、「タバコは胎児の発育に悪影響を与える」ということです。
タバコの有害成分のなかでも、ニコチンは胎児の血行を悪化させます。それ以上に、一酸化炭素が胎盤に流れる酸素量を減らし、胎児の酸欠状態を引き起こします。これは慢性的な酸欠ですから、胎児の発育が悪くなるのも当然です。胎児への悪影響は、妊婦さん本人の喫煙だけでなく、家族や周囲の人の喫煙も関係します。最近では、妊娠中のタバコで出生後に豚ガンなどのガンが増加することも指摘されています。当然、早く禁煙するほど異常は減ります。妊娠がわかったら周囲の人も含めて即禁煙をお勧めします。さて、赤ちゃんを抱いたおかあさんが空いているほうの手でタバコを吸うことから、子育て中のおかあさんの喫煙を「セカンドハンド・スモーキング」と呼びます。セカンドハンド・スモーキングは赤ちゃんを苦しめます。家族に喫煙者がいる赤ちゃんの尿を調べると、周囲の人が吸うタバコの4分の1くらいの本数を吸っているのに匹敵する状
態になっているとの報告もあります。つまり、周囲の人が一日20本ほど吸えば、赤ちゃんは一日4、5本! 大人にとってはたいしたことのない害毒でも、赤ちゃんへの影響は深刻です.
「両親の喫煙で乳幼児突然死が数倍に増え、人工栄養やうつ伏せ寝を上回る」という報告もあります。発育期の子どもへの害毒は強烈に体をむしばみます。赤ちやんや小さな子どものいる家庭では、タバコは禁物です。

タバコ誤飲の話をしましょう。乳幼児健診で10ヵ月健診をしますが、そのとき、いろいろな事故防止の話を母親にします。そのなかでタバコ誤飲についても話します。
私は「タバコの直接の害もですが、子どもにタバコを吸うところを見せてはいけません。なぜなら、子どもたちは大人が口に持っていっているあの白い筒状のものを食べ物と思い込むのです」という話をします。
わが国では、乳幼児の誤飲の発生頻度は世界的に見ても非常に高いと言われています。
誤飲した物質で一番多いのがタバコ。日本中毒情報センターヘの問い合わせは年間6、000件前後、一日平均16〜18件で、この10年間変わらないそうです。
タバコ誤飲事故を未然に防ぐためには、まず喫煙人口を減らすことです。〉

皮膚と歯ぐきへの影響

タバコの煙から吸収される大量のニコチンが全身の毛細血管を収縮させ、心臓、胃腸、脳から胎盤まで、血液の循環を悪くすることはこれまでにお話ししましたが、皮膚や歯ぐきに流れる血液の量も同様に減ってしまいます。タバコを吸った直後から、皮膚に届く血液の量が減少し、手足の温度は3〜5度下が
ります。非喫煙者ならば、煙を吸い込んでも数分以内に血液循環が回復して温度が戻るのですが、喫煙者は、普段から絶えず血管収縮を起こしている影響で、タバコを吸うのをやめても皮膚への血液循環が30分以上も戻らないことが実証されています。
また、タバコを一本吸うとレモン半分のビタミンCが失われます。つまり、喫煙者はお肌の老化が進みやすく、肌の色がくすみ、シワに悩まされます。タバコをやめればお肌は若さを取り戻しはじめます。禁煙を成功させた先輩たちも、次のようにコメントしています。「40男の言うことではないと思いますが、いつもカサカサしていた肌がスベスベになってうれしいです」「タバコをやめて、お肌がスベスベになったのには驚きました。肌の色がきれいになったね、とよく言われます。エステと化粧品につぎ込んだあのお金はいったいなんだったのでしょう!!」
禁煙はまた、脱毛防止にも効果があるようです。脱毛にはさまざまな因子が関係しますが、喫煙は頭皮の血液循環を悪化させるので、禁煙して血流が良くなれば抜け毛も減るということなのでしょう。
タバコの煙に含まれる有害物質が直接触れるのは口の中です。当然、口内に影響がないはずがありません。まず、さまざまな刺激物質や発ガン物質で舌ガンをはじめ、ガンが発生しやすくなります。前ガン状態として知られる「白板症」は、米国の調査では非喫煙者の3・8%にしか見られませんが、喫煙者では22・8%に見られ、とくにパイプタバコの愛用者に多いそうです。
歯周病(歯槽膿漏)が多いことも、歯科医の先生方からよく指摘されます。1971年にはすで記、喫煙者は非喫煙者に比べて1・6倍も歯周病が多いという調査結果が出ていますが、歯石などによる口腔内衛生の悪化と、ニコチンによる歯肉への血流の低下などが原因と言われています。そのうえ、タバコの煙で口内の細菌が変質して、口臭も強くなります。口のなかの傷が治りにくかったり、歯の欠損の原因になったり……とまあ、口への影響も多方面にわたります。
ところで、「80歳20本運動」をご存じですか? 80歳になっても、自分の歯でモノを噛めるようにと、歯科の先生方が進めています。80歳くらいになって、自分の歯があるとないでは、生活の質が大きく違ってきます。自分の歯でモノを噛んでいる老人には痴呆が少ないこともはっきりしています。
歯科医によると、日本人が歯を失う原因は、30歳までは虫歯(カリエス)、30歳を過ぎたら歯周病(歯槽膿漏)と言われています。歯に自信があったはずなのに、50代、60代で歯ぐきの炎症が歯周病に発展し、歯がごっそり抜けてしまう。それも、1〜2本抜けるだけではなく、歯ぐきが歯を支えられなくなるので、一時に何本もやられます。若いときには歯科医にかかったことがないという歯に自信のある人にも、歯周病は
忍び寄ります。歯周病を予防するのに、歯ぐきのマッサージ(力を入れずに歯磨きする)と並んで重要なのが禁煙だと歯科医の先生方はおっしやいます。禁煙すると歯ぐきへの血流が良くなる。それが歯周病の何よりの予防だそうです。
タバコに含まれるニコチンの影響で、歯ぐきだけでなく口唇にまでメラニン色素が沈着して、歯ぐきや口唇の色が黒ずんでいる喫煙者もよく見かけます。禁煙すると歯石が付きにくくなるのはもちろんですが、「禁煙してから歯ぐきの色がきれいなピンク色になってきました」といった話をよく聞きます。これも禁煙の効果の一つです。

未成年の喫煙

「未成年の喫煙が増えている」。これは現在、日本中の学校の先生方が悩んでいることです。ごく平均的な
中学校でも生徒の3〜5%が常習喫煙者。しかも、その半数は小学校時代に最初のタバコを口にしています。高校に至っては過半数が喫煙者という学校もあるほど。
ところで、未成年の喫煙はどうしていけないのでしょう? 法律で禁止されているから、といった社会的な側面、タバコで息切れや痰が増えて運動能力が低下したり、記憶能力が落ちるといった近未来の障害のほかに、医学的に見て大きい2つの理由があげられます。
タバコにからんだ疾患で死亡する壮年期の喫煙者は、喫煙を始めた年齢が早いほど多くなります。とくに、50〜59歳での死亡にその影響が顕著に現われます。15歳未満で喫煙を始めた場合、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)での死亡率はなんと10倍以上、ガンも3〜5倍になります。つまり、早くから吸いはじめてそのまま吸い続けると、人生これからという50代で、喫煙関連疾患に苦しむ人が増えるというわけです。
若いうちに吸いはじめると、短期間のうちに常習喫煙に移行するケースが多いのも問題です。あなたは、はじめてタバコを吸ってから毎日タバコなしでいられなくなるまで、
だいたい何年かかりましたか? 18歳以上では平均10年程度と言われているこの期間が、18歳未満では2〜3年、15歳以下では1カ月程度と、短期間で高度のニコチン中毒になってしまうこともあります。1本吸ってみただけ」のつもりが早い時期にやめられなくなるのが、未成年の喫煙の特徴なのです。
〔女性とタバコ〕の項でもお話ししましたが、発育途上の段階で体内に入ってしまった有害物質は、大人の体に及ぼす影響とは比較にならない害毒を及ぼします。「タバコぐらい、いいだろう」という風潮が、子どもの体にとりかえしのつかない害を残してしまいます。最近、自分の子どもに「吸ってはダメ」ではなく、「学校の先生に見つからないように吸いなさい」と言う親が増えています。こういう親たちは、自分の子どもが成人してからどれほど苦しむかわかっているのでしょうか。タバコの害について正しく理解していれば、こんな言葉は出ないはずです。喫煙の問題は、ルーズソックスや茶パツといった個人の自由の問題とは根本的に違います。タバコは生涯の健康に関わる問題であり、自分を守るためには正しい知識が必要だということを、どうぞ次の世代に伝えてください。
親が喫煙者であることは、未成年の喫煙を助長する大きな要因だとわかっています。大人が、「ダメなものはダメ」と言えることも大切ですが、当の大人が吸っていては説得力がありません。子どもと向き合う成人(家族、教職者)の喫煙を減らすことも急務です。
日本には、世界に誇る「未成年喫煙防止法」という、2001年で制定されて100年目を迎えた法律がありますが、この法律がザルであることはみなさんご存じのとおり。
世界を見渡せば、未成年の喫煙対策に早々と取りかかり、未成年の喫煙率を下げることに成功している国がいくつもあります。そういった国を見ると、個人レベルの禁煙や地方自治体の対策のほかに、国としてきちんと対応しているのがわかります。
なかでも、「タバコ税を上げる」「タバコの箱に大きな警告文を入れる」という施策は有効なものと言われています。タバコ税を引き上げ、タバコの価格を高く設定すれば、国や地方自治体の税収を減らさずに未成年の喫煙を予防しうることが、WHO(世界保健機関)や世界銀行の調査でわかっています。そればかりではありません。オーストラリアのように、増えた税収の一部で、希望するすべての喫煙者に質の高い禁煙サポートをほとんど無料で提供することができます。
自動販売機の問題も、しばしば指摘されるところです。世界の他の国にはない非対面方式のタバコ販売が、未成年の喫煙を増加させていることは、周知のとおりです。未成年の喫煙を防ぐことは、私たち成人の大きなつとめでもあります。

動脈硬化

日本人の多くが悩む生活習慣病(成人病)の元凶のほとんどが動脈硬化だと言っても過言ではありません。そして、動脈硬化を進行させる主な原因のひとつに、タバコの煙に含まれる一酸化炭素があげられます。一酸化炭素が動脈硬化を進行させるメカニズムについてはまだ完全には解明されていませんが、一酸化炭素がフリーラジカルに結合して活性化するという説もありますし、組織のなかの貪食能を持つ細胞との結合を指摘する研究者もいます。今のところわかっていることは、タバコを吸っているといわゆる善玉コレステロール(HDL)が減少するということ。男女とも、一日20本以上の喫煙で10%程度減少し、これによって全身の動脈硬化が進むのです。糖尿病の患者さんが喫煙すると、動脈硬化から腎臓に悪影響が出て、腎透析に移行する人が増えるとも言われています。
ちなみに、禁煙すると一時的に体重が増えることがありますが、このとき善玉コレステロールはどうなるでしょう。通常、体重が増えると善玉コレステロールが減少します。
ところが、禁煙後にかぎって言うと、体重増加が10キロ以内なら善玉はかえって増加するという結果が出ています。一時的にせよ、体重が増えるのはあまりうれしいことではありませんが、太っても善玉コレステロールは増えているので健康に悪影響はありません。
禁煙は動脈硬化の進展を妨げます。つまり、禁煙すれば生活習慣病に対しても大きな予防になるというわけです。

副流煙の影響

副流煙(喫煙者が吐き出す、フィルタを通さない煙)には主流煙(喫煙者が吸う、フィルタを通った煙)よりも多くの有害物質が含まれていることはご存じですか? ニコチンが2・8倍、タールが3・4倍、ベンツピレンが3・9倍、一酸化炭素が4・7倍、カドミウムが3・6倍、アンモニアに至っては、46・3倍といった具合。刺激物質はもちろん、ベンツピレンやカドミウムなどの発ガン物質が含まれることや、中性の主流煙にくらべ、副流煙は強アルカリ性なのでよけいに刺激性が強くな右ことも見逃せません。
副流煙は、喫煙者の周囲にいる人の健康に甚大な影響を及ぼします。たとえば、一日8時間勤務の職場に一日50本の喫煙者がたった一人いるだけでも、同僚たちが心筋梗塞や狭心症になる確率は10年で9倍以上にも増えてしまいます。一日に25本の喫煙者が2人いる場合も同様です。2001年の米国のある報告では、「隣人のタバコ」の影響で心筋梗塞になって死亡する人の数が1年間に4万人もいるとのこと。深刻な数字です。
ガンの発生率も上昇します。夫が20本以上の喫煙者なら、家族の肺ガンのリスクは20年間で約2倍にはね上がります(前ページ図5)。これは、夫が吸う本数の4分の一くらいを吸っている喫煙者の死亡率に匹敵します。
子どもたちへの影響も見逃せません。刺激成分の多い副流煙は喘息の引き金になります。交通量の多い幹線道路沿いに住んでいる子どもは、道路から100メートル以上離れて住んでいる子どもよりも喘息の発症率が高いのですが、家族に喫煙者がいる場合、喘息を起こす率はさらに3〜4倍にものぼるそうです。
さて、「副流煙が有害だと言われるなら」と喫煙者が考えがちな免罪符のひとつに、「窓を開ければ平気だろう」というのがあります。これはあまり有効ではありません。
一本のタバコの副流煙を換気するためにはドラム缶一00本分の空気が必要と言われる
くらいですから、窓をちょっと開けるくらいではとうてい追いつかないのです。換気扇を使うなら、きちんと換気されるよう空間的に仕切った分煙スペースを作り、周囲への煙のもれをなくすことが必要です。タバコのにおいが残っているのは、有害物質が残っている証拠です。家庭用の換気扇で煙が手元から室内に流れるようでは、「換気扇の下で」というのも免罪符にはなひません。空気清浄機は一酸化炭素などタバコの煙の中の有害物質の除去には有効ではありません。空気清浄機では、周囲の非喫煙者への健康面の影響は防げないのです。
そして、喫煙者が苦し紛れに手を仲ばすいわゆる軽いタバコ。普通のタバコよりもかえって喫煙者の体に悪影響を及ぼすことは説明済みですが、副流煙についても同じです。
「軽いタバコ」を吸った場合に体内に吸収される煙の成分を測定すると、前述のように、銘柄によっては普通のタバコよりニコチンやタールの量が多いモノがあります。「軽い」という宣伝文句にだまされてはいけません。
結局、副流煙による周囲への迷惑を減らすには、非喫煙者が一人でもいる空間では「吸わない」。これしかありません。屋外に出て「ホタル族」したあとも、肺に残留している有害物質は排出されつづけます。家族のためを思うのなら、禁煙しかないということです。
さて、副流煙の一番の問題点は、結局これが「迷惑の丁万通行」だというところです。喫煙者にとっては便利なタバコ(百害あっても、まあ多少は利あり)だとしても、隣の人にとっては、利がないどころか害ばかり。タバコを吸えば、喫煙者は「気持ちが晴れた」「スッとした」となるのでしょうが、あなたの隣席の非喫煙者はひたすら迷惑して
いるのです。それでも、家族や同僚のほとんどは、あなたの煙がどんなに迷惑か口にしないでしょう。日本では、迷惑を受けても黙っている人が多いようです。周囲への迷惑は、迷惑をかけている側が気づくべき。それが大人の証だと思いませんか?

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