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タバコの害と禁煙

      2016/07/27

タバコの害と禁煙

タバコに関係した病気で死亡する人の数は?
タバコに関連する病気で亡くなる人の数は1年間で世界では約300万人、日本だけでも1年間で約10万人といわれています。タバコを現代のホロコーストと称する人もいます。国際会議や国際学会では、先進国の中では際立って日本人の喫煙が多いのが目立ちます。日本ではテレビのドラマなどでもタバコを吸っている人が目立ちます。せめて撮影の時だけでもタバコをやめてくれれば、若者への悪い影響が減るのにと思われます。アメリカの会社では、タバコか会社かと選択を迫ったところもありました。最近になり日本でも労働省が「職場での喫煙対策のためのガイドライン」を作りました。

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病院などでの禁煙は浸透しはじめてはきています。
日本では医師の喫煙も先進諸国と比べるとまだ高く、また禁煙のための薬物は保険適用もなされていないため、さらに外来診療が多忙をきわめていることから、禁煙のための指導は十分に行われているとはいえません。
あなたのタバコは誰を傷つけている?
タバコを吸っている人が病気にかかるのは、本人の納得の上ですからしかたがありません。しかし周りにいる人を傷つける権利があるでしょうか? タバコの煙によって傷ついているのはあなたの側にいる愛する人々なのです。あなたの煙が、あなたの子供の健康を害し、あなたの両親を死に追いやっているかもしれません。肺ガンなどの危険率はタバコを吸う人だけでなく、一緒に生活する人々の危険率も上げてしまうのです。怖いのはガンだけではありません。身の回りにたくさんある病気も、タバコが原因となっているのです。

禁煙で世界の先進国に仲間入りしよう
現在のアメリカではタバコを吸うことは、自己管理のできないダメな人間と見なされてしまいます。アメリカやヨーロッパでは禁煙のキャンペーンや教育に成功して喫煙率の低下が認められています。日本でもタバコの害に気づいてほしいものです。禁煙は本人の強い意志がないとなかなか成功しません。ニコチンによる中毒だからです。タバコによる害が証明されている病気を挙げてみましょう。

ガン
ほとんどの臓器でのガンの危険度を高めています。肺ガンだけでなく、消化器ガン、膀胱ガン、白血病などとの関係も指摘されています。タバコの煙の中には発ガン物質などが200種類以上含まれています。肺ガンとタバコの関連を疑う人はいませんが、それ以外のガンもタバコと深い関連があり、乳ガン患者の肺転移のリスクの上昇も証明されています。

虚血性心疾患
タバコは善玉コレステロールの値(HDL Cholesterol)を下げて動脈硬化を進行させます。

呼吸器疾患
呼吸を滑らかに行えるようにする物質を破壊して慢性の呼吸器疾患を起こしたり、進めたりします。あなたのタバコがあなたの子供にぜんそくを起こさせているかもしれません。

胃、十二指腸潰瘍
ピロリ菌による感染症といわれてきていますが、ニコチンによる胃、十二指腸の障害も証明されています。

赤ちゃんへの影響
早産、流産、出生時の体重の低下が知られています。胎盤から胎児への酸素の供給が十分にできないためです。乳児突然死の原因ともいわれはじめています。また不妊の原因とされる精子の質の低下にも、タバコの影響があげられます。

血管障害
足に血液を供給する血管の動脈硬化が進行して、歩行が不自由になります。

糖尿病に伴う血管病変の進行
糖尿病による腎臓障害、眼底病変を進行させます。腎臓の病気が進むと人工透析が必要となりますし、眼底病変が進行すると眼底出血によって目が見えなくなることもあります。

タバコが関係していると思われる他の病気
慢性胃炎、肝硬変、妊娠合併症、早期閉経、脳萎縮、聴力障害など、他にも多くの病気との関連が疑われていますが、まだ証明されていないだけです。タバコの煙に含まれる有害物質の多さを考えれば当然のことといえるでしょう。
あなたはタバコの害についてもっと知り、タバコをやめる気持ちを持ち、最後に禁煙を勝ち取りましょう。この本がその手助けになってくれれば幸いです。またどうしてもタバコをやめられない方には、どうすればその害を最小限にくいとめられるかを考えていただくチャンスになれば幸いです。

禁煙を成功させるためには

禁煙成功までのステップ
タバコをやめたいという明確な意志のない人では禁煙は成功しません。自分の健康に裏付けのない自信を持ち、他人への害を及ぼしていることに関心を持たない自己中心的な考えの時期が無関心期です。たとえこの無関心期であっても自分への害だけで、他人への思いやりがあれば許されます。喫煙権を主張される時にはその点をよく考えましょう。
喫煙が健康に悪いと気づき始めた時期が関心期です。日本人でも最近やっとタバコの健康障害に関心を持つ人が増えてきました。関心があってもこれだけでは禁煙には結びつきません。動機づけが必要です。なんらかのきっかけがあれば、あるいは誰かの手助けがあれば次の準備期に入れるのです。
関心期はまだ今すぐに禁煙できる状態ではありません。子供のぜんそくの悪化、自分の胃潰瘍、狭心症など何らかのきっかけがあると、自分から禁煙しようという意志が生じてきます。これが準備期です。この時期に入れば適切な助言、ニコチンガムあるいは代替療法の助けにより禁煙の可能性が出てきます。
これらの準備を経てやっと禁煙の実施に入ります。これが実行期です。この時期は苦しい時です。「ネイチャー」誌によると、喫煙者では脳内にある酵素の濃度が低いことが報告されています。これと関係しているか今後の研究の成果が待たれますが、喫煙も一種の病気と考えて治療を行いましょう。ガンの治療よりは楽ですし、日々苦しめられる未来の自分の姿を考えて禁煙へのステップを進みましょう。
禁煙に成功するとその後が維持期です。維持できる人と、また双六(すごろく)のごとく関心期に戻ってしまう人がいます。アメリカのように喫煙に厳しい国でも4〜5回の失敗はつきものとされています。たとえ失敗したとしてもそれを気にせずに、再度挑戦する気持ちを持ちましょう。
禁煙に成功するか否か、それはあなたの気持ち一つにかかっているのです。薬物療法(ニコチンガム)はその手助けに
すぎません。知識を得ることも、あなたの気持ちを強く持たせるための補助手段にすぎません。禁煙にとっての主役はあなた以外にはいないのです。ひとり芝居では大変です。多くの共演者や観客がいれば演じる芝居にも熱が入るというものです。あなたが禁煙に成功すれば、家族からの拍手喝采を得ることができるでしょう。途中で失敗しても、そこで諦めずにまたはじめからやりなおしましょう。芝居には練習はつきものです。一度の失敗を恐れることは何もありません。失敗してもそれは成功のための練習だったと考えればよいのです。気軽な気持ちでスタートしましょう。ただしあなたが既に狭心症や呼吸器疾患に罹っていたり、また赤ちゃんを産もうと考えている場合は状況がことなります。真剣勝負として禁煙に取り組んで下さい。
内科の外来診療で感じることは、タバコが病気を悪化させることが明らかな病気の患者さんほど、大量のタバコを吸っていますし、禁煙をすすめても怒りだしたり、無視したりする人が多いものです。また病気を持っている多くの方が、ポケットにタバコを入れて、タバコくさい息を吹きかけてくることに憤りすら感じます。
日本の文化は、人から与えられることを待つ文化のように思われます。最近インフォームド・コンセントが騒がれています。しかしながら、自分の命という大切なことについても、説明して「選択して下さい」といってもお任せします式の方が多いのが現状です。日本人の健康に対する意識をもっと高めていかなくてはならない、と痛感します。残念ながら日本の教育では生きていく上で最も大切なことはほとんど除外されてしまってきているようです。学者になるための準備コースといえばよいのかもしれません。読み書きソロバンの教育からほとんどの人が必要としない微分積分、物理の公式など振り分けの可能な分野の教育に中心が移ってきています。日本のほうがアメリカより試験の点数が良かったと報道されることがあります。単に日本が画一的な教育を施しているに過ぎないことを証明しているのです。医学に対する理解度はア
メリカでは日本とは比べものになりません。医療費が高いために、自分で勉強してスーパーマーケットで薬を買って治さなければならないことも一つの理由でしょう。日本の医療制度では、法的規制により料金も駆け出しの医者でもベテランの医者でも一定ですし、またヤプ医者の方が収入は上がるようなシステムです。
タバコについていえば、これだけ有害物質を含みながら、毒物、劇薬の指示を受けていないばかりか、薬物の指定も受けずに簡単に販売されています。自動販売機ですら買うことができるのです。その一方でニコチンガムはニコチンを成分に含むからということで薬物の指定を受け、さらに医師の書いた処方箋がなければ買えない指示薬となっており、その上に保険適用外として自費で購入しなければなりません。ニコチン依存症はWHO(世界保健機関)では疾患として認めています。
日本は規制が先にあり、融通のきかない社会です。阪神大震災の際に救急医薬品が大量に送り届けられました。しかし最前線で活躍していた地元の医師に対しては、保険診療を建て前にとって、無料の医薬品を供給することはできない、卸業者から買えと要求を突っぱねているのです。しかしながら卸業者の力だけでは対応できる状況ではなかったのです。国公立の病院も規則に縛られ、役立つ行動はとれていません。
必要な場所で医薬品が欠乏し、善意の医薬品が大量に使われずに保存されているという、皮肉な結果となりました。人命より法律や規則が優先される社会であってはならないと思います。
例えば法律の定めるところでは、シルバーカーは歩道でなく車道を走行しなくてはなりませんでした。しかしこれを取り締まるおまわりさんはいなかったようです。こんな新聞記事が載ってしばらくしてから、平成8年4月10日付で警察庁はシルバーカーやショッピングカートでの歩道の歩行が許可されるようになりました。民間から働きかけていくことが大切のようです。タバコの問題も民間からの行動が必要だと痛感しています。
法律ではタバコは安全なもの、禁煙薬は医者の指示でしか使えない危険なものとの誤解を受けやすいようです。日本では禁煙の指導をする外来はわずかしかありません。日本では無形のものに対する評価がないからです。3分診療でも30分診療でも収入は同じです。診療に時間のかかる禁煙指導をしていたら一般の病院は倒産しかねません。収益を無視できる体制でしか禁煙指導は受けられないと考えることが無難でしょう。このような状況を知った上で禁煙に向かってスタートしましょう。

禁煙の手助けを必要とされる方へ

禁煙には心理的援助と生理的援助が必要です

心理療法
日本の医療制度の範囲では心理療法は行いにくい状況にあります。精神科で行うような治療は必要ありませんが、内科の外来では、心理療法を行うだけの時間の余裕のある施設はほとんどないのが現実です。
がん予防キャンペーン大阪’91実行委員会が作った禁煙プログラム“SMOKEBUSTERS”のような小冊子が主として外来で用いられていると思われます。この小冊子は、その方の状況、段階に応じてステップ1、禁煙の準備、ステップ2、禁煙の実行、ステップ3、禁煙の継続と3冊から成り立っています。外来を受診されてニコチンガムを使用する場合にはこのような小冊子を渡されることでしょう。
この本もこれらの小冊子と同じ目的で詳しく記載しています。禁煙のためには目的意識が大切です。本の中からあなたの目的意識が引き出せれば禁煙に一歩近づけます。

生理的援助
禁煙補助薬のチャンピックス、ニコチンガム、ニコチンパッチとして知られるニコチン代替療法が一般的です。日本でもチャンピックスやニコチンガムが販売されていますが、保険外医薬品であり医療保険は使用できません。アメリカでのこの療法による成功率は1年間の禁煙を成功とみなすと10〜15%といわれています。 漢方薬を用いた試みもアメリカ、シンガポールなどで行われています。これについては後で触れます。
日本の大学病院での3ヵ月の禁煙成功率が50%(ただし31人の恐らく禁煙の強い意志を持つ小集団の結果)と報告していますが、心理的援助と生理的援助がうまくかみ合ったものと思われます。

国家からの支援
遅ればせながら国もやっと重い腰を上げはじめました。労働省が「職場での喫煙対策のためのガイドライン」を作りました。喫煙室の設置や禁煙場所の設定、愛煙家と非喫煙者の間のルール作りなどが盛り込まれています。排気ガス規制と同様にタバコの煙も規制されてもしかたのないことだと思いませんか? 今まで喫煙権と権利を主張されている方で、トラックの排気ガスを苦々しく思ったことはありませんか?
アレルギーのある方、呼吸器に障害のある方、妊娠されている方、など、煙により肉体的被害を受けている方があなたの周りにはたくさんいらっしゃるのです。会社だけでなく、マイホームにおいてもまたしかりです。
労働省の発表によれば、全国の事業所のうち、禁煙や分煙などの喫煙対策をとっているのがたったの34%です。これに取り組みやすい5000人以上の企業についてもまだ53%しか達成されていないのです。タバコか会社かを選択させたアメリカの企業からみると、企業サイドの禁煙意識の低さがわかると思います。企業にとって、禁煙に社員が成功すれば将来かかる医療費だけでなく、生産性の向上、出勤率の向上、死亡率の低下など努力以上に報われることは多いのです。企業のトップの方々には医療サイド以上に真剣にこの問題と取り組んでほしいと思います。
最も禁煙の推進をするべき厚生省は、やっと分煙に向けての行動を取り始めたところで、諸外国と比べると非常に遅れをとっています。

どうして外国のタバコが安くなったの?

少し前までは外国旅行からのおみやげに舶来タバコがもてはやされたものです。最近では、外国から買ってきても国内で買ってもあまり価格に差がなくなったために、おみやげとしての外国製のタバコは減少しましたが、逆に国内での外国製タバコの売れ行きは順調のようです。テレビのコマーシャルも盛んにタバコを宣伝しています。皆さんはなぜタバコが安くなったかおわかりですか。関税の引き下げによることが一つの理由ではありますが、実際にはタバコの毒性が充分に証明されて先進国では売れなくなったからではないのでしょうか。
いまエイズの問題がマスコミを賑わしています。売血による(献血ではなく商売として自分の血液を売るもので、病気により収入のなくなった人が最後の手段として、病気を偽って血を売ることも知られていた)血液製剤には、多くの危険が隠されていることはある程度は予測のできるものでした。
それにもかかわらず危険度が認識されてからも、外国からの輸入が減らないばかりか、むしろ先進国で非加熱製剤の販売が禁止になってからの方が輸入が増えているのは何故でしょうか? 薬害エイズに立ち向かっている人の中で、現在あなたの吸っているタバコが非常に類似していることだ、と気付いている人がどのくらいいるのでしょうか? 先進国ではタバコによる健康障害、保険財政の圧迫などから充分な国家的な教育が行き渡り、タバコを吸う人は激減しています。このため後進国に対してタバコの積極的な売り込みが続いているのです。エイズの非加熱製剤のときと同じように、余った毒性物質が安く大量に日本に流れ込んできているのです。タバコに関して言えば、日本は極端な後進国です。タバコの有害作用について教育をする立場の研究者、医者、役人、教師その他どの職業でも大多数の人がタバコを吸っているのです。
外国での学会では、日本人の喫煙率がずば抜けて高く、同じ日本人として非常に恥ずかしいかぎりです。
皆さんはタバコの害についてどのくらいご存じですか?
ほとんどの方が無知といってもよいのではないでしょうか。タバコを吸う人への遠慮から、なかなかタバコの嫌いな人も言い出せないでいることが多いと思います。日本では医者のタバコの害への認識の甘さ、保険行政の遅れ、多くの女性の我慢により禁煙活動は進まず、タバコ後進国なのです。
この本はタバコをやめたいと思っている人への手助けを中心に構成しましたが、まだタバコをやめる決心のつかない人、他人のタバコの煙で被害を受けている方にも参考になると思います。

タバコなしでは生きていけない?
タバコはニコチンによる中毒と考えられています。あなたのニコチンに対する依存の程度を試験してみましょう。

起きてから30分以内にタバコを吸う     はい いいえ
禁煙車などでタバコを我慢するのがつらい はい いいえ
朝1番のタバコがもっともおいしいと感じますか   はい いいえ
1日に15本以上吸いますか         はい いいえ
午前中により多く吸いますか       はい いいえ
病気のときでもタバコが吸いたいですか  はい いいえ
タバコの銘柄は強さは強いほうですか   はい いいえ
タバコは深く吸い込むほうですか     はい いいえ

“はい”が4つ以上あればニコチン依存は中位です。また強い銘柄のタバコを1日25本以上、深く吸い込む人では高いニコチン依存があります。6つ以上あればニコチン依存性が高く、禁煙によりなんらかの肉体的な不快感が生じる可能性(禁断症状)があります。
禁煙のための治療には、ガムや皮膚に薬(ニコチン)を含ませ、タバコの代わりをさせるのが一般的です。こうした薬まで用いないとタバコはやめられないのでしょうか。またこんな努力をする必要があるのでしょうか?チャンピックスを服用すれば無理なく禁煙できます。
ヘビースモーカーと自他ともに認められるような人でも、ガンを告知され手術にのぞむとき、あまり苦労せずにタバコがやめられることはよくあります。心筋梗塞などではタバコの吸えるチャンスを絶たれてしまいますので、これをきっかけにタバコをやめる人はたくさんいます。火事場の馬鹿力のように、こうした有事の場合しかタバコはやめられないのでしょうか?
現在、研究が進み、脳内での酵素の影響など理由は解明されつつあります。しかしながら禁煙に成功するか否かは本人の意志の強さが最も影響が大きいようです。タバコをやめる動機づけができないと成功する確率は非常に低いものになります。タバコは何故やめなければいけないのか、それを理解することがスタートラインに着く前にすることなのです。

タバコをやめたいがやめられないあなたへ!

タバコを何度かやめようと思い努力したが、失敗したあなたへ!
あなたは禁煙への道をすでに歩み始めているのです。禁煙に失敗はつきものです。失敗を恐れてはいけません。誰も最初からうまく歩くことはできませんでした。何度も転んでは起きて、歩き方を学んできたのです。失敗したから次もダメとあきらめる必要はありせん。前の失敗は今度の禁煙のステップの役に立つのです。考えかたにはマイナスの思考とプラスの思考があります。前向きにプラスの思考で禁煙に向かって再度スタートを切りましょう。
タバコを愛する人にとっては、タバコは楽しみの一つであり、人との会話での間をもたせたり、いらだちを押さえる作用があるという利点ばかりが目立つと思います。ひどいヘビースモーカーでも肺ガンにならない人がたくさんいるのだから、タバコと肺ガンは関係していないと思いたいでしょう。
ところが、喫煙者と非喫煙者の間の肺ガンや心筋梗塞の頻度の差は、いずれの国の研究でも証明されているのです。例えば、1日40本以上のヘビースモーカーでは肺ガンでの死亡する確率は約10%、タバコに関連する病気で死亡する確率は約50%と計算されています。
タバコか健康かどちらを選ぶかはあなたの選択ですが、タバコを選ぶことはあまりにも馬鹿げた、死へのギャンブルということができるでしょう。禁煙は決して容易ではありません。ニコチン依存症であり、一種の病気だからです。アルコール中毒者はアルコールを絶つために厳しい現実に立ち向かっています。タバコはニコチン依存症と長年の習慣による心理的な依存が強いからです。
タバコのマイナス面を考えてみましょう。タバコによる経済的負担も考えてみるべきです。あなたのお小遣いのどのくらいが煙となって消えていっているでしょうか。タバコによって自分の健康が障害されたり、命が危険にさらされたり、周りの人に迷惑をかけていませんか。プラス面としてストレス解消、気分が落ち着く、話の間が持てる、など色々あるかもしれません。でもこれはタバコだけからしか与えられないものでしょうか。他の方法で満たされることはないのでしょうか。タバコのプラス効果とマイナス効果をはかりにかけて、マイナス効果が強いと考えられれば禁煙へのスタートができます。

あなたの喫煙タイプはどれ?

あなたはほんとうにタバコの中毒に陥っているのでしょうか?
次の7つのグループの中で最もどのグループに近いでしょうか? まずはそれを分析してみて下さい。

火をつけたタバコを灰皿に置いたまま忘れて、別のタバコに火をつけてしまうことがある。
ほとんど無意識にタバコを吸ってしまう。
タバコに火をつけた覚えがないのに、気が付くとタバコを吸っている。

もしこのグループにあなたが属していれば、典型的なチェーンスモーカーです。間をおかず、次から次へとタバコに火をつける中毒的喫煙のグループといえるでしょう。病気になって倒れるまで吸い続けるのか、それとも一大決心をしてタバコをやめるのか、選ぶのはあなたです。決心するまでが最も大変なところで、決心がつきさえすれば、禁断症状をのりこえるのは、アルコールの場合と異なり必ず乗り越えられるものなのです。自信を持って立ち向かうことが大切なのです。辛くないといえば嘘になります。辛くとも諦めずに立ち向かっていくことが大切なのです。

タバコが切れると非常に不安になり、すぐに買いに行ってしまう。
しばらくタバコを吸わずにいると、いてもたってもいられないほどにタバコが吸いたくなる。
タバコを吸っていない時、吸っていないということを常に意識している。

このグループに属していれば、眠っている時以外はほとんどタバコを吸っている、ニコチン依存度の高いタイプの耽溺的喫煙のグループといえるでしょう。ニコチンによるだけでなく、習慣によるものも加算されています。タバコを吸いたいなと思ったら、水分をとることです。コーヒーやアルコールは避けたほうが無難です。このグループでは禁煙のさいに禁断症状がでる可能性は高いと思われますが、強い決意があれば数日のことですから、我慢が大切です。どうしてもこのハードルを越えられない人は、チャンピックスやニコチンガムなどのお世話になる必要があるかもしれません。

タバコを吸うと元気がでてきて、気分も向上すると思う。
タバコを吸うと考えがまとまりやすいと思う。
疲れている時にタバコを吸うと頑張りがきくと思う。

このグループに属しているとしたら、禁煙は比較的やさしいでしょう。「と思う」と書いたのはこれが事実ではないからです。これは医学、生理学からみて誤った考え方です。つまりあなたの間違った思い込みによるものだからです。ニコチンの興奮作用はありますが、それは思考過程については良い影響は与えません。また低酸素状態は思考能力を落とします。喫煙が気分を高め仕事の能率を上げていると思い込んでいるだけなのです。思い込み喫煙のタイプでは一般的にタバコの本数が多いだけでなく、煙を意識的に深く吸い込んでいることが多く、禁煙にチャレンジするときに、我慢する努力が人一倍大切になります。コーヒーやアルコールは避け、タバコが吸いたくなったら、水を飲んだり、深呼吸して、また時計をみて吸いたくなくなるまで待つ、などの努力が必要です。

心配ごとがある時にはタバコの本数が増える。
イヤなことがあるとタバコをたくさん吸う。
何かに腹を立てている時にはタバコをたくさん吸う。

このグループに属しているのは几帳面で神経質な人の可能性が高いようです。イライラや緊張などをタバコで落ち着かせようとするタイプです。イライラ喫煙のタイプでは、イライラ、緊張からタバコヘの悪循環を断ち切ることが大切です。
上手な気分転換ができるとタバコを断ち切ることが出来るでしよう。軽い運動、楽しい計画などを思い浮かべることなどで、気分転換をはかりましょう。

ゆっくりくつろいでいる時の一服が一番好きである。
気分が良く、リラックスしている時に一番吸いたいと思う。
タバコを吸う時はいつでも非常においしく楽しい。

このグループに属している人は2〜3時間タバコを吸わなくても平気でいられる人で、一服喫煙のタイプです。仕事の区切り、食後などにゆったりとタバコを味わうタイプで、おいしくないタバコを捜したり、タバコをおいしく感じる時間に体を動かす(体操、散歩)ことで気を紛らわせましょう。

何となく口寂しいのでタバコを吸う。
何となく手持ちぶさたなのでタバコを吸う。
タバコを口にくわえる、指に挟むなどの動作も喫煙の楽しみの一つであると思う。

このグループに属している人は、手の操作や口の感触などを楽しんでいる間もたせ喫煙で、それほどタバコが吸いたいと思っているわけではないので、タバコを身の回りから遠ざけることで禁煙に成功する可能性があります。手持ちぶさたや口寂しさをを解消させるもの(干し昆布、ガムなど)を利用すれば比較的容易に禁煙に成功します。

タバコを吸うのは格好いいと思う。
タバコを吸うのは成然していて洗練されているというイメージがある。
異性に対して、タバコを吸う人の方が魅力があると思う。

これはあこがれ喫煙というべきでしょう。単にタバコを吸うのは大人っぽい、吸わないと馬鹿にされる、タバコは格好がいいと自分で思い込んでいるだけのことなのです。この場合にはタバコを始めてからの期間も短く、比較的簡単にタバコをやめることができます。現在ではタバコを吸うことの方が、意志が弱い、知識がない、とむしろ格好が悪いのが世界の常識です。日本の常識はまだ少し遅れているかもしれません。しかし、いまの時代にタバコを覚えて格好がいいなどと思うのは馬鹿げています。このタイプでは禁煙は決心だけで簡単に実行できます。

日本は先進国の中で世界一、それは喫煙率!

あまり嬉しくない“Japan as NO.1.”でしょう。不名誉この上ない日本の恥、厚生省、医者、マスコミなどは真剣にこの不名誉を自覚するべきでしょう。日本ではやっと厚生省の研究会が、公共施設での「分煙」を進めるという報告書をまとめているくらいの禁煙後進国です。労働省でも職場の禁煙を進める動きを見せていますが、官が民を従わせる文化の日本では官の動きが遅れすぎており、今後の生命表への影響だけでなく、日本経済にも影響が生じるのではないでしょうか。
しかしながら、タバコは税金の収入源です。健康保険でタバコの害による病気に支払われる医療費への支出分を考えると、禁煙を勧めて支出を減らすことと、いま現在のタバコによる税金収入とどちらが得なのか、簡単にわかるはずなのですが? 厚生省は医療費の削減を一生懸命おこなっています。小手先の点数改正でなく、日本の将来を見据えた改革が必要な時期に来ています。ニコチンガムが保険で使用できる医薬品の扱いを受けられなかったことは、禁煙に対する積極性の欠如とも考えられるかもしれません。現在の支出をおさえて、将来の支出を増やすようでは困ったものです。WHOの推奨に従って、積極的に禁煙活動を進めてほしいものです。
日本ではほとんどの人がタバコの害について無知なのではないでしょうか。日本でのタバコの箱に書かれた警告文は、「あなたの健康を損なうおそれがありますので、吸いすぎに注意しましょう」と書かれているだけです。この文章を読んで普通の人の感じるのは、量が少なければ何の問題もない、自分は20本だけで、40本以上も吸っている人がいるのだからそんな人達の問題だと考えるでしょう。
少ない量のタバコならば無害と感じてもおかしくはありません。外国の警告文はどうなっているのでしょう。朝日新聞の社説(平成8年4月6日)から抜粋しました。

米国では次のような内容です。
1 喫煙は肺ガンや心臓病、肺気腫を引き起こし、妊婦に悪い影響を及ぼすおそれがある。
2 妊婦が吸うと胎児に害を与えたり未熟児や低体重犯を産むことがある
3 煙には一酸化炭素が含まれている
4 いまやめると健康への重大な危険が大幅に減る

オーストラリアの警告文は次のとおりです。
1 喫煙は人を殺す。
2 肺がんをおこす。
3 心臓病の原因になる。
4 あなたの赤ちゃんに悪影響を及ぼす。
5 あなたの喫煙は他人に迷惑をかける。
6 喫煙は中毒を起こす。

極めて単純明解できちんと要点を捉えている。これらの三つの警告文を読んだ場合に、米国やオーストラリアでタバコを吸う人は恐らくニコチン中毒にすでに陥っている人で、これから新たに吸い始める人は極めて僅かしかいないのではないでしょうか。これに反して日本の警告文では、たくさん吸わなければ問題はないのだから、自分は中毒にはならないからと、新たな喫煙者が生じてきますし、努力してタバコをやめようという気持ちにもなれないでしょう。
最近になってやっとマスコミも、禁煙に前向きの報道が目に付くようになってきました。タバコの害を知らされないでタバコを吸い続ける理由は何なのでしょう。タバコは吸っている本人だけでなく、他人への影響が大きいことが、社会のルール作りでも問題になるでしょう。嫌煙権を主張している人に喫煙権を主張した愛煙家がいましたが、社会から隔絶された環境で吸うのはいくらでも構わないことでしょう。他人のタバコの煙によって、肺ガン、心臓病、気管支ぜんそくなどを増加させていることは、すでに多くの報告があり明らかなことなのです。受動喫煙、強制喫煙させられている人が権利を主張することは誤っているとはいえません。厚生省と労働省の「分煙」の検討はこの動きを追いかけていると思われますが、他人から迷惑をこうむっている人が、早くに被害から逃れられることを祈ってやみません。

喫煙率ランキング 出典元:(WHO)Tobacco Atlas 2009

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ヘビースモーカー国ランキング 出典元:(WHO)Tobacco Atlas 2009

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タバコの中のニコチン量は?

タバコによっておいしさが異なるようです。微妙に毒物の混入してくるカクテルですので、その組み合わせで色々な味が作り出せるのです。カクテルの中には、当然ながら習慣性のつく物質も混ぜておきます。習慣性のつく物質、それがニコチンです。ニコチンの濃度を調節して偽り、ニコチン中毒にしたと訴えられた会社があります。もちろんニコチンだけが悪の根源ではありません。
最近の「ネイチャー」誌に載ったモノアミンオキシダーゼBという脳内のホルモン濃度も大きく影響しています。スモーカーの脳では、正常人に比べてこの酵素の濃度が40パーセントも低くなっていると報告しています(Fowler)。この酵素は脳内でドーパミンという神経の信号伝達に使われる物質と深く関係しています。ドーパミンという名前はパーキンソン病という歩行障害などをもたらす病気と関連が深いものです。この酵素の減少も可逆的で、以前に喫煙していた人でも正常に回復していることも報告されています。
ニコチンが習慣性ともっとも関連が深いのは、この酵素の関連が知られた後でも変わりはありません。

タバコの煙成分に含まれる発ガン物質などについては、200種類以上の報告がすでにあります。タールが唯一の発ガン物質であるかのごとく錯覚をもって、低タールのタバコだから吸っても大丈夫と安心して喫煙するのはつつしまなければなりません。このブログ読み進んでいただければ、はっきりすると思いますが、タバコの危険度は肺ガンだけにあるわけではなく、数々の病気と密接に関係しています。その関連も次第にあなたの頭の中に入っていくでしょう。

ニコチンとタールだけが悪いのか?

タバコの害は、ニコチンとタールにだけあるような錯覚を持ってしまいそうです。その二つが有害物質であるかのごとく宣伝して、その濃度を下げたからこの銘柄のタバコは安全だと思わせるための手段なのです。よく日本人は安全と水が「ただ」だと思っているといわれます。情報の提供も「ただ」と思っており、つぎのような笑い話があります。
アメリカでのことです。ある日本人が医者に電話して病気の相談をしたら、請求書が送り届けられてきた。それに憤慨してそれを弁護士に相談したら、請求書通りに支払いなさいといわれ、怒っていると今度は弁護士から請求書が届いた。確かに日本では日本特有の文化があり、医療に対しても医は仁術であるべきという固定観念があり、無償奉仕されるべきと考えている向きもあります。ペットにかかる医療費は高くても苦情はでないようですが、それより安い医療費を高く感じるのは何故でしょう。保険料を払っているからと答えられるでしょう。しかし、保険料は相互援助であり、弱者に対する負担なのだと解釈するべきでしょう。医療費の削減にのみ目を奪われ、将来を考えずに規制を強化してしまうと大変なことになるのではないでしょうか。
何故アメリカの医療と日本の医療に大きな差が生じてしまうのでしょうか。アメリカには自由診療があり、高額を支払って治療を受ける人々がいます。この人々のお金により、医学が進歩していっていることは疑いのない事実です。また一人一人の受ける医療の質に差があることも事実です。飛行機にもファーストクラスがあり、列車にもグリーン車が、ホテルにも5つ星のランクがあります。医療においては、国の指導によりすべてがエコノミークラス、普通車、ユースホステルです。いつかこの複式が崩れなければ、日本の医療は世界に大きく遅れをとることになるのではないでしょうか。
タバコ会社にはタバコの害を証明するデータは集積しているでしょう。しかし、それが人目に触れることはないでしょう。タバコの害を研究するとしても、このテーマではなかなか研究費は集め難いでしょう。禁煙外来をしたいと思っても現在の医療制度のなかでは、一般の病院ではこれを行っていたらば採算は合わず、医師は首になることを覚悟しなければなりません。このように日本の社会構造の中では禁煙行動が進まないのは当然のことと思われます。
マスコミの力は大きいものがあります。広告の仕方一つで売り上げが大きく異なるのです。タバコの広告を禁止すればスポンサーが減ってしまいますし、禁煙キャンペーンをすればスポンサーから睨まれてしまいます。この世界からの行動もあまり期待できないのではないでしょうか? アメリカのようにタバコの広告の際には、同時に禁煙キャンペーンを行っているグループの広告を行うように義務づけられれば、タバコの広告も減るのかもしれません。最後に傾れるのは自分だけです。幸いにも最近の世の中はマルチメディアと騒がれ、情報が以前に比べて格段に手に入りやすくなりました。自分から積極的に情報を収集して、自分の判断で自分の将来を決めていきましょう。
昭和53年(1978年)に出版された「癌との戦い」(読売出版社)の中から、当時のタバコに対する認識を振り返ってみましょう。「たばこ 十五種もの発ガン物質」の中ではっきりと述べられていますが、タバコが肺ガンの要因の一つになっていることを疑う人はいません。しかし、タバコをやめるどころか、販売量は増えるばかりです。九州がんセンターの肺ガン患者で、タバコと関連しない腺ガンを除くと31人中28人が喫煙者で、腺ガンが喫煙者と非喫煙者との頻度が同じであることを考えても、タバコとの関連は明らかだとしています。
さらに、動物実験の結果も示しています。ハモンドの1970年のデータですが、94匹の犬に2年半にわたり毎日タバコを7本吸わせた結果、36匹に肺ガンができたことも示しています。じつに38%の発病率です。「WHO報告 排煙より高い濃度」の中で述べられていますが、タバコが燃えるとタール、ニコチン、一酸化炭素などが発生させるほか、ニトロソアミン、ベンツピレン、ベータ・ナフチラミンなどの強力な発ガン物質が含まれています。さらにアクロレイン、窒素酸化物、二酸化窒素などの刺激物質やクレゾール、フェノールなど化学反応によって発ガンを促す助ガン物質などもあります。ベンツピレンは工場からの大気汚染としても知られていますが、肺に付着する濃度は格段にタバコの方が高いのです。

「十三倍 喫煙で死亡率急上昇」「癌との戦い」の中では、イギリス王立医師学会(1962年)のデータも示しています。
(10万人に対する肺ガンの頻度)
たばこを吸わないグループ            7人
たばこを吸うグループ(平均)         96人
〜14本                  57人
15〜24本                139人
25本〜                227人
ただし、禁煙5年後には危険率は半分に、10年後には4分の1に減少することも示しています。
肺ガンだけでなく、肺気腫、気管支炎の原因としてもタバコであることを明記しています。
このように日本にもタバコの害についての情報はきちんと届いているのです。
タバコの害はニコチン、タールのみにあらず。いくらニコチン濃度の低いタバコ、タールの少ないタバコを選んでも、タバコの害はほとんど減ってはいないのです。

あなたの肺にタールがどのくらい貯まっているか?

私はタバコを吸わないから綺麗な肺をしていると思ってはいませんか? 最近になって、間接喫煙、受動喫煙、などという言葉をよく見かけるようになりました。タバコを吸っている人は同時に煙の有害物質を吐き出しているのです。車の排気ガスが騒がれていますが、環境に対する障害がちょうどタバコの身体に対する影響と同じだと考えてください。排気ガスの少ない地域へ引っ越しするのと同じように、タバコを吸う人のいない職場に移ろうとしたならば、日本では個人営業以外ではほとんど就職できないのではないでしょうか。家庭においてはもっと悲惨です。子供達は親を選ぶことはできないのです。タバコの煙が辛くともそこから逃げ出すことはまず不可能といえるでしょう。
タバコを吸っている人の肺が汚いのは当然のことですが、同じ職場、同じ家にいるだけで、同じように肺を汚されてしまうのです。公共の施設、交通機関などの分煙が進んだことは喜ばしい限りです。それでもなお日本では医療機関で禁煙が進まないのは医師、看護婦の喫煙率の高さでしょう。また病気になる人の多くがヘビースモーカーであることも原因かもしれません。国立がんセンターにも喫煙コーナーがあり、灰皿が備えられています。癌学会でも大勢の研究者がタバコを吸っています。国際学会では圧倒的に日本のドクターの喫煙率が高いように見受けられます。現在、世界的に医学会では喫煙と肥満(肥満については一部に遺伝子のなせるワザで病気の場合もありますので、すべての人に当てはまるわけではありませんが)は自分の知的レベルの低さを現していると捉えられています。
受動喫煙でも胎児に大きな影響があります。これについては、後で触れますが、肺の中のタールは自分のだけを気にすればいいのではありません。職場では上司、同僚、部下のすべてに迷惑を掛けていますし、家に帰れば家族全員に迷惑をかけているのです。最近やっとタバコを吸う許可を求める傾向がでてきました。ただ日本の社会構造の中では「イヤ」とはっきり断れる人は限られているでしょう。しかし、それによって換気を自由に行える雰囲気はできますので、一歩前進かもしれません。換気のできない環境での喫煙はとがめられるべきでしょう。図5に綺麗な肺とタバコによって汚染された肺を示しました。

あなたのタバコが人殺しの助けに?お母さん!ぼく息苦しいよ

お腹の中の赤ちゃんからのメッセージです。タバコを妊娠の前、妊娠中に吸っているお母さんにお腹の中から胎児が叫んでいます。その声が聞こえますか? 喫煙により早産、流産、出産の際の体重の低下はよく知られています。
遅ればせながら平成8年の日本産婦人科学会で副流煙(周りでタバコを吸う人がいると、そのタバコの煙によって)による被害についての報告がありました。副流煙により妊婦の髪の毛に含まれるニコチン量が正常の3倍となること、生まれてくる子供の出産時体重は平均10%も小さくなること、ニコチン量と体重の減少の度合いとはきれいな相関関係(比例している)があることが報告されました。間接喫煙ですので予測通りの結果といえるでしょう。胎盤を通しての酸素供給が減少してくるからです。
タバコがタバコを吸っている本人にのみ害を現すのは、無人島にでも行かないと無理でしょう。日本の居住空間の狭さも、以前の建物の隙間の多さによる換気で救われていましたが、今は建てつけがよくなり、狭く換気されない空間で過ごす時間が長くなってきています。最初に障害の及ぶのは弱者からです。胎児がもっとも影響を受けやすいのは容易に理解できます。
日本では妊娠中の喫煙率はかなり低いのですが、配偶者をはじめとする家族の喫煙による間接喫煙、受動喫煙による被害も出はじめてきているのです。
妊娠、出産前後の夫婦の喫煙行動について約3000組の調査結果を示しましょう。妊娠前、妊娠中、出産後の三つの時期で夫では55.2%,53.4%,51.8%とあまり禁煙は進んでおらず、また妻でも13.9%,4.4%,5.3%との結果で、喫煙行動をやめることの難しさを示す結果となりました。妊娠、出産、子育てと禁煙のための強い動機付けができる時期ですら、禁煙の達成できるのはこの程度なのです。

1日喫煙本数別肺がん年齢標準化死亡率(非喫煙者を1として)

1日喫煙本数別肺がん年齢標準化死亡率(非喫煙者を1として)

禁煙後の肺癌発生率

禁煙後の肺癌発生率

 

乳児突然死もタバコと深い関係があります。喫煙するけ親にこの認識があるのでしょうか?
1995年パリジャンの精分の質が低下しているとの報旨がありましたが、スコットランドでも同様の結果が報告されました。ただこの原因として、胎児期のエストロジェン様化合物への被曝、良薬のほかに喫蝉を挙げている点に注目したいと思います。またアメリカの医学者も精子の質の低下は喫煙によるものではないかと報告しています。また世界規模の統計結果によっても、喫煙が精子数の減少に影響があることが証明されています。
また、禁煙に積極的に取り組んだ禁煙先進各国では禁煙の成功に伴って精子数の増加が認められており、禁煙は不妊症の治療にも成り得るのです。タバコは子供の命を危険に陥れるが、その前にこの世への道のりも閉ざしてしまうものなのかもしれません。禁煙により粒子数の増加が認められることは疑いのない事実であり、不妊治療での禁煙指導も大切であると思われます。

非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率

非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率

 

子供の病気を悪化させるのは、あなたのタバコです

日本での男性の喫煙率はピーク時には80%を越えていましたが、現在では緩やかに減少傾向を示してきています。タバコにより子供の病気を悪化させている、最も影響の大きいものが気管支ぜんそくです。気管支ぜんそくを持つお子さんをお持ちの方は大勢いらっしやることと思います。まさか自分のタバコが子供を苦しめているとは考えていないのではないでしょうか。アレルギーが気管支ぜんそくの原因だとお考えでしょう。幹線道路沿いの学校と、山間部のスギの密生した地区の学校での頻度を比べてみましょう。圧倒的に交通量の多い幹線道路沿いの学校での花粉症児童の数が多いのです。排気ガスにより過敏となった鼻、目でアレルギーの症状がでるのです。
気管支ぜんそくのアレルギー源としてダニ、ハウスダストなどが特定されてくるでしょう。しかし、いくらこれらを取り除いていっても、汚い空気のなかで過ごしていては、治るべき気管支ぜんそくも治ることはできません。子供の気管支は敏感なのです。家庭内での喫煙者数とぜんそくの発症年齢にきれいな関係があることは、後日ブログに書きます。
さらに喫煙者の子供は肺炎、気管支炎にかかる危険度は2倍に高まるといわれています。また長期にタバコの煙で汚染された環境にいるので、きれいな空気の環境で育てられるよりも呼吸機能は低下してきます。
若年で有害物質に曝されると早くにガンが発生してきます。たとえ子供自身がタバコを吸わなくても、親のタバコの煙でガンを発症してくるかもしれません。ガン細胞は普通の状態でも各個人の中で発生してきているものなのですが、多くのガン細胞は自然の摂理に従い身体から排除されていきます。各々の身体に備わった免疫機構のおかげです。この網の目を潜り抜けて塊を作ってきたものがガンです。もちろんガンには自然治癒もあり得ます。タバコの果たす役割はこれと反対のガン促進機能です。かわいい我が子を苦しめるのはどんな気持ちですか?

禁煙で得するものは?

タバコの害が理解できれば禁煙によって得するものはその害がなくなることですので、簡単に理解できるはずです。
まず喫煙にかかる費用を計算してみて下さい。一度にでる金額はあまり高くないので喫煙コストはあまり気になっていないことと思います。 1箱200円のタバコを毎日1箱1年間吸い続けた場合に73,000円が1年間で煙となって消えます。
280円のタバコを毎日3箱の場合には306,600円となります。
これが何年続いてきていますか、これから何年続きますか。これを貯金していたとしたら利子を含めるといったいいくらになるのでしょうか。その代償として健康障害(計り知れないほどの数々の病気)を得ることができます。
タバコに関連した費用も計算してみてください。ライター代、障子や壁の汚れを取るために要した費用、洋服やカーペットを焦がしたための損失、子供がタバコの吸殻を食べて支払った医療費、さらには自分自身の病気に支払う医療費なども過去、未来について計算してみて下さい。お金だけを考えてみても喫煙の浪費がよくわかると思います。ただ経済的理由だけではなかなかタバコはやめられないかもしれません。
日本でもやっと禁煙がトレンディといえるようになってきました。ところによってはタバコが吸い難い職場環境ができはじめてきています。こういった職場や社会環境にいる人では喫煙をやめることで信頼の回復が得られることでしょう。
ニコチン中毒症として一般に知られている訳ではありませんので、禁煙できないのは本人の意志の弱さと周りの人々は見なしているからです。
現在健康を害している人、あるいは身体の調子が悪いと感じている人は禁煙するための理由がありますので、比較的禁煙に取り組みやすいでしょう。また、禁煙によりその効果が現れますので禁煙の得を実感しやすいでしょう。
周囲の人々の迷惑になっていると自覚できている人は良心的な人だと思います。公衆の場で他人への迷惑を考えない人々が増えてきているようです。タバコのポイ捨ても問題です。山火事の多くも人為的なもので、火事の多くもタバコの火の不始末です。火事が減れば国の規模でみても得になってくるのです。
その他、その人の置かれた環境によって禁煙の効果はたくさんあります。もし、子供が気管支ぜんそくであれば、子供が病気から解放されれば禁煙による得は大きなものです。アトピー、花粉症などのアレルギーとも関連しています。自分だけでなく家族の健康を得ることができるのです。
呼吸器疾患をはじめとして病院にかかっている患者は喫煙率が高い、と感じている医者は多いと思います。しかしながらいまの医療制度の中では、禁煙指導をするだけの時間を作ることができないのです。また、予防医学的なことをしていれば、病院の倒産にもなりかねないほど、医療は冬の時代なのです。自分の病気とタバコとが関係していれば医者が教えてくれると期待するのは無理なことです。アメリカでは子供ですら自分の病気をよく知っています。教えられるから知っているのでなく、自分のことは自分で責任を持つという文化の違いなのです。一般の人の医療に対する知識は高く、自分で自分の身体を見つめ、軽い病気は自分で治療しています。単にアメリカは医療費が高く、日本が医療費が安いために他人任せにするという問題ではないような気がします。

禁煙で失うものは?

禁煙によって何を失うことになるのでしょう? 喫煙が習慣となっている人に、次のようなプラス効果があるようです。
気分が落ち着く
ストレス解消になる
やる気がでる
考えがまとまる
太りにくい
手持ちぶさたが解消できる
話の聞か持てる
退屈しのぎになる
この中でどれが真実かわかりません。タバコを吸っている人がそのように思い込んでいるだけかもしれません。医学的にはインシユリンとの関係で太りにくいことは証明されています。しかし、禁煙後に肥満するのは、タバコの代わりにガムや飲み物などカロリーの多いものを採りすぎることによるものが一般的です。最も危険なことは、若い女性のダイエット感覚での太りにくさを目的での喫煙でしょう。妊娠、出産、子供への影響を考えると、スリムな身体を求めるか、母子ともの健康を守るのか、真剣に秤にかけて考えてほしいものです。
あなたが上に書いてあることのいくつの効果を自覚しているかによって、その分の効果を失うことになります。禁煙によって得るものと価値を比較してみて下さい。
33年間ヘビースモーカーであり、自他ともにニコチン中毒者であったと言い切れる人の書いた「禁煙テラピー」の中の喫煙の利点の章をここに転記してみたいと思います。
喫煙の利点などひとつもない!
著者はこの章だけは書き換えるつもりはない、とまで記述しています。 33年間、多い日で100本、少ない日で60本の喫煙経験者の言葉であり、現在禁煙カウンセラーに転職しており、元喫煙者の言葉を素直に聞きたいと思います。彼の禁煙テラピーについては後に触れたいと思います。

禁煙と喫煙、どちらが儲かる
禁煙の効果を計算するのは易しいでしょう。禁煙は身体に優しいですし、環境にも優しいでしょう。周囲の家族、同僚、偶然隣り合わせた人にも優しいのです。国際化が叫ばれる中で海外との交流も多くなっていきます。タバコの吸えない環境は日本以外では急速に広がっていくでしょう。タバコを吸っているだけで、思いやりのない人、意志の弱い人と見なされますし、禁煙場所で喫煙しようものならその場で信用を失いかねません。アメリカのようにタバコを吸うという理由だけで職場を失うこともあり得るのです。禁煙するためには苦しみを伴います。苦しみがあるから、その後に楽しみがあるのです。禁煙はしようと思えばいつでもすぐにできる、と豪語する人がいます。前に禁煙に成功したからというのが理由のようですが、それは禁煙に成功したのではなくて、一時中止できただけなのです。ただニコチンの離脱症状に打ち勝つ能力があるというだけのことです。禁煙による良い効果が自覚できて、禁煙を続けるだけの自信ができた時が禁煙の成功なのです。だれもが1度の挑戦で禁煙に成功するわけではありません。何度もの試行錯誤を続けて成功への山登りで頂点に達することができるのです。頂点に達した時に禁煙と喫煙のどちらが儲かるのか、を実感するこ
とができるでしょう。
ネバーギブアップという言葉が禁煙には最適なのではないでしょうか。ヘビースモーカーほど喫煙による害が大きく、禁煙により得るものが大きいのですが、その過程に苦しみを伴います。 1人の力では成しとげられないことでも周囲の協力によって勝ち取ることもできるのです。
禁煙に成功すると人生に対する自信も湧いてくるでしょう。損得計算は個人個人の置かれた環境によって異なります。
健康問題についての損得だけは世界的に大規模な長期の研究により禁煙の得は完全に証明済みです。それ以外の損得は各自で計算して下さい。

蛙の子は蛙、喫煙者の子供は喫煙者

子供は親の背中を見て育つといわれています。喫煙者の子供には喫煙者が多いといわれています。親がタバコを吸わない家庭では子供もタバコに手が出しにくいですし、タバコを吸えば親が注意します。親がタバコを吸っていれば子供は容易にタバコに手が出せますし、それ以前に間接喫煙で汚染された身体になっています。
高校生に制服を着てタバコを買いに行ってもらった実験があります。タバコ屋で年齢を聞かれたら正直に答えること、誰が吸うかと聞かれたら自分が吸うと答える、という条件で行っています。自動販売機があるので未成年でも簡単にタバコが買えますので、売る方には未成年にタバコを売ることには何の抵抗も感じなかったのでしょう。
ほとんどどこでも何も聞かれずにタバコが買えたと報告されています。僅かに1軒のタバコ屋さんが販売を拒否しただけ、と報告しています。タバコは年齢が低い時から吸い始めるほど障害が出やすいといわれています。日本ほどタバコの販売に無神経な国も少ないのではないでしょうか。
スイスやシンガポールを旅行すると、ゴミのない世界に感嘆します。罰金が課せられるからゴミが捨てられていないのかもしれません。しかしながら、タバコの吸殻も落ちていないのには驚異的です。日本でも横浜市でポイ捨て禁止条例をもうけて取り組みを始めました。歩きながらタバコを吸う人で携帯用の吸殻人れを持ち歩いている人が果たして何人いることでしょう。タバコを吸う人でポイ捨てをしたことがないと胸を張っていえる人は何人いるでしょうか。
朝日新聞の地方版の投書に中学生が子供の視点からタバコの吸殻について述べています。美しい自然の中でタバコの吸殻が何本も落ちています、中には煙が出ているものもあります。子供の見本である大人がタバコのポイ捨てをすれば、子供も真似をしてしまいます。大人が自分が地球だったらタバコのポイ捨てをされてどういう気持ちか考えてほしい、と訴えています。
タバコを吸う人だけのマナーの悪さだけで片づけられる問題ではないかもしれません。排気ガスと同様に地球環境を汚し、自分の子孫を滅亡に向かわせているのかもしれません。
日本はすでに学校での禁煙指導が必要な国になってきているのかもしれません。

予防医学、禁煙は予防医学の優等生

ガンを防ぐための12ヵ条
日本でのガン予防に対する取り組みはどうなっているのでしょうか。国立がんセンターが発表した”ガンを防ぐための12ヵ条”の中でのタバコの扱いはどうでしょうか?
平成8年2月24日に変更される前の12ヵ条を以下に挙げてみましょう。
1 バランスのとれた栄養をとる
2 毎日、変化のある食生活を
3 食べ過ぎを避け、脂肪はひかえめに
4 お酒はほどほどに
5 タバコを少なくする、新しく吸い始めることのないように
6 食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多くとる
7 塩辛いものは少なめにあまり熱いものは冷ましてから
8 焦げた部分はさける
9 カビの生えたものに注意
10 日光に当たり過ぎない
11 適度にスポーツをする
12 体を清潔に
この中で最も発ガンに関連の深いものは疑いもなくタバコです。C型肝炎と肝臓ガンとの関連が明確にされてから、アルコールによる発ガンは疑問視されています。肝炎の悪化、進行には影響があります。以前に使用されていた食品添加物の中に発ガン物質が含まれていたことを考えると、バラエティーに富んだ食事が非常に大切であることは疑いもありません。
遅ればせながら平成8年に“タバコは吸わないように”とガン予防策のなかでの厳しい表現に切り替えましたが、あまりにも遅い対応といわざるを得ません。他の11項目と比べてタバコの害はあまりにも大きいのに、上述の12項目でみるとタバコの影響を過小評価してしまいそうです。
「1日25本以上のタバコを吸う人では、吸わない人と比べて、喉頭ガンが90倍以上、肺ガンが7倍以上の死亡率比になることがわかっています。しかし、禁煙すればガンになる危険はそれ以上増えず、禁煙後5年くらいでほとんど吸わない人と同じくらいの状態に近づきます」と述べていました。あまりタバコの危険度を訴えているとは思いにくいものでした。タバコを吸い始める年齢が低いと肺ガンにかかりやすいので、未成年者の喫煙に気を配るように訴えています。これでは全く不十分であったとしか言いようがありません。人々が積極的に禁煙に走ることはないでしょう。
ワイル博士の著書「ナチュラルメディスン」の中で「がんにならない方法」のタイトルを挙げてみましょう。参考になると思われます。
1.女性の場合 避妊ピル、更年期ホルモン補充療法について触れている。
2.健康に一層気を配ろう 防衛システムを働かせるための全身の健康状態の大切さ。
3.有害な放射線を避けよう 日本人はタバコには寛容だが放射線には過敏なので注意されている。
4.紫外線から皮膚を守ろう 日除けの大切さ、日焼けサロンの危険度。
5.有害な化学物質を避けよう 数々の危険な物質を挙げています。
6.タバコはやめよう! タバコがとくに危険視されているのは、中毒性が高く、多くの発ガン物質を含み、法的にも認可され、商品として世界中で販売されている薬物だからである。
7.アルコールの飲みすぎはやめよう。
8.発ガン性の食品を食べるな。
9. ヘルシーな食事をしよう。
10. 抗酸化栄養補助食品を利用しよう。
11. 運動をしよう!
12. 安全なセックスをしよう。
13. 感情をうまく処理しよう。
14. 免疫系を守ろう。
避妊用ピルと妊娠中絶の問題は、世界共通の女性を苦しめる問題の一つです。日本は長年にわたってピルを禁止してきました。ところが最近になって世界を驚かせることをやってのけたのです。エイズの問題で世界中がコンドームの使用についてのキャンペーンを繰り広げる中で、時代に逆行してピルの解禁を行おうとしているのです。これは世界の有名誌「ネイチャー」に水子地蔵の写真とともに驚きというよりも、常識を疑うともとれる記事が世界に向けて発信されました。ピルとタバコは確実に女性の命も縮めます。喫煙は経口避妊薬の使用時には心臓血管系に深刻な副作用をもたらす危険性が高まることは常識となっているからです。経□避妊薬を用いる女性は喫煙すべきではないと言い切れます。
また流産のリスクもストレス、タバコと関連が強いことも証明済みです。女性では乳ガンの肺転移の可能性も高まることが知られています。

喫煙、経口避妊薬使用経験、 または双方に起因して増加する循環器系疾患による死亡率

喫煙、経口避妊薬使用経験、
または双方に起因して増加する循環器系疾患による死亡率

 

上の図に喫煙、経口避妊薬使用経験、または双方に起因して増加する循環器系疾患による死亡率(イギリスのデータ)を示しましたが、45歳以上では喫煙と避妊薬使用により、死亡率が10倍以上も上昇するのです。外科手術による妊娠中絶か、薬による妊娠中絶かの問題も欧米では活発に検討されています。薬の許認可は厚生省の権限で
す。日本でも女性サイドでものを考えてくれる官僚がいたら、と思う昨今です。
タバコを吸う人だけの書でなく、他人のタバコによって書を生じさせられている人に対する配慮はどうでしょうか。日本では嫌煙権を主張する人に対して、喫煙権と称して堂々と意見を述べる人がいました。殺人者に殺人の権利がありますか? 死刑執行人のみこの権利というよりも義務を有しているのではないでしょうか。少なくとも、喫煙権などという発言は慎みましょう。
厚生省の検討会が公共施設での「分煙」を進めることを盛り込んだ報告書を提出しました。分煙の方法を4つに分類しています。
1 喫煙場所を完全に仕切る
2 喫煙場所にエアカーテンを設置して煙を外に出さない
3 空気洗浄器を設置する
4 喫煙場所をつくるが、機器などは使わない
医療機関、教育機関、官公庁では、待合室やロビーで。喫煙場所を完全に仕切るか喫煙場所にエヤーカーテンを設置すること
公共交通機関、金融機関、博物館などでは、少なくとも空気洗浄器を設置すること
レストラン、ホテル、デパートなどでは機器を使わないまでも、喫煙場所を設ける
などと提言しています。この報告がなされたのが平成8年
3月28日と、あまりにも遅い対応といえます。
意図的か否かはわかりませんが、あまりにも国としての対応が遅く、薬害エイズの時の国の対応を連想させます。この対応の遅れが、タバコを吸っている人だけでなく、エイズの被害者と同様に善良な市民が間接喫煙(他人のタバコによって被害をこうむること)で苦しみと死の危険とを味あわせられることになるのです。もしも皆が正確に情報を知っていたならば、タバコの売り上げはこんなに高いはずがありません。危険度を知っていたら、非加熱製剤を使用した血友病患者さんはいなかったと思います。
タバコも同じことです。日本の遅れた情報にのみ惑わされて、世界での情報から取り残されていると大変なことになります。ガンをはじめとする多くの病気で、医療費が高額になり、医療制度の破綻だけでなく、国民の生産力の低下にも大きく影響するでしょう。いま吸っているタバコは、現時点では目に見えた形で害を生じていない人がほとんどでしょう。
今日のタバコ税の収入にだけとらわれてはいけないと思います。長期的な視点から取り組んでほしいものです。またタバコによる害が出現している人でも、その関連性に気づかず、喫煙を続けている人が日本にはなんとたくさんいることでしょう。

禁煙の試みは1回のみにあらず

禁煙は誰もが1度で成功できるものではありません。アメリカの医学雑誌JAMAは1994年2月、1996年2月にタバコを特集しています。この中にいくつかの興味深い論文が含まれているので、簡単に説明してみましょう。
1994年にはアメリカではすでにニコチンガムからニコチンパッチ(皮膚に貼って皮膚からニコチンを吸収させるもので、日本でも狭心症の治療などでニトログリセリンのパッチは使用されているが、ニコチンパッチはまだ認可されていない)に移行しているので、主にニコチンパッチのデータが中心となっています。
ニコチンパッチを用いて禁煙に取り組んだ場合に、禁煙成功後2週間の結果が禁煙成功を左右すると報告しています(Kenford)。禁煙成功後2週間タバコを1本も吸わずにいられた人では、6ヵ月後の禁煙成功率は非常に高く、83〜97%は禁煙に成功しています。これに反して、いったんは禁煙に成功したかに見えても、6ヵ月後で喫煙していた人の74%は、禁煙成功後1〜2週間後でタバコを吸い始めていることが明らかになりました。ニコチンを含まないプラセーポ(偽薬)のパッチで治療した場合にも86%が禁煙成功後1〜2週間後でタバコを吸い始めています。
つまり、禁煙にいったんは成功するのはプラセーボでも可能ですし、比較的やさしいようですが、禁煙に成功してからの最初の2週間が勝負といえるでしょう。この間の心理的サポートが大切です。
ニコチンパッチとプラセーボ(偽薬)のパッチとの効果の比較(二重盲検:本人にはどちらを使っているか教えないで治療するので、心理的効果によるものか、薬の効果によるものかを判断できる。効果判定には義務づけられている)がメイヨークリニックのニコチン依存センターから報告されています(Hurt)。彼らの報告によれば、ニコチンパッチとプラセーボパッチとでは8週間後の成績で46.7%対20%,1年後の成績で27.5%対14.2%で有意差があることは証明されています。しかしながら、医者のアドバイスと看護婦によるカウンセリングが重要であることも同時に警告しています。血中のニコチン濃度とコチニン濃度が低い人での成功串が高く、この人達ではニコチン濃度の低い濃度の固定されたニコチンパッチでもよいと結論しています。
高齢者では、長期間のヘビースモーカーであるために状況は異なります。ペンシルベニア州での州単位での計画により施行したニコチンパッチの使用による禁煙プログラムは、平均5週間の使用で6ヵ月後の成功率が29%で、ニコチンパッチを使うことで以前の禁煙の試みよりも容易に禁煙ができたと報告しています(Orleans)。ただし、この論文でも医師や薬剤師のアドバイスの重要性を強調しています。
若者とくに少女の喫煙は、妊娠、出産との関連もあり非常に重要な問題です。広告の氾濫が喫煙率にどのような影響を及ぼしているかを、アメリカでの広告の年代的な推移と教育との関連とについて報告しています(Pierce)。女性向けのブランドのタバコの販売、広告と喫煙率の上昇がきれいに一致しています。また高等教育を受けているか否かによって喫煙率が異なり、教育により喫煙率が下がることも報告しています。
タバコの胎児に及ぼす影響が大きいこともよく知られています。母親と生まれたばかりの子供の髪の毛のニコチン濃度とコチニン濃度を、喫煙者、間接喫煙者、タバコを吸わない人で比較した、興味深いデータも報告されています(Elipoulos)。母親が喫煙者、間接喫煙者であると子供の髪の毛のニコチン濃度とコチニン濃度も高いことが明確に示されています。
アメリカでは男性の喫煙率は1965年に51.9%であったものが、1991年には28.1%にまで低下しています。しかし、女性では33.9%から23.5%への減少にすぎません。 2000年の15%への達成目標まで到達できないのではないかと悲観的な推測をしています。それでもこの数字は、日本の男性の59.0%、女性の14.8%(若年女性では20.1%)の喫煙率からみれぱずっと良い成績です。
禁煙は1度の試みだけで終わらせてはいけません。 1回目よりも2回目の方が要領がわかっているので成功し易くなります。ヘビースモーカーほど禁煙の成功率は低い傾向がありますが、ヘビースモーカーほど禁煙を行わなくてはなりません。どの程度の喫煙者を対象とするかによって、成功率はどのようにでも変わります。大規模な研究では決して成功率は高くありません。つまり1度で禁煙に成功する人は、薬を使っていてもそんなに多くないのです。 1度の禁煙に失敗したからとあきらめる必要はありません。的確にアドバイスしてくれる人がいなかったのかもしれませんし、あなたにはタバコの怖さが分かっていなかったのかもしれません。再度禁煙に挑む勇気を持って下さい。
日本医師会でも禁煙に向けて、「たばこ事業法」に対抗して、「たばこ規制法」の制定を目指して行動を起こしています。

最近の医学ニュースから

最近インターネットが流行しています。コンピューターの画面で容易に外国の情報を得ることができるようになりました。 “ MedicaI News update Daily on Medscape ! ” に載っていたタバコに関連する記事を要約してみましょう。
喫煙者では脊椎の手術の失敗がしばしば起きる
ぎっくり腰でおなじみの椎間板ヘルニアの手術の成績です。 139人の椎間板の手術結果を非喫煙者、禁煙者と喫煙者の2群の間で比較したものです。非喫煙者、禁煙者では成功率が86%であったのに反して、喫煙者では58%にまで成功率が落ちてしまうというショッキングなデータです。椎間板ヘルニアは若い人でも起きます。この手術を受けたのは21歳から63歳の人で椎間板の軟骨(骨よりも柔らかいクッションの役割を果たしているもの)が、変性して強い痛みを伴う病気です。骨を移植した所に血管が新しく出来てきて傷を治していきますが、タバコがこの血管の新生を妨げるために手術の成功率が下がるのです。手術前に禁煙を勧めていても、3分の1は傷の治る前に再度喫煙してしまうと報告されています。タバコの中のニコチンが新しくできた血管の血液の流れを障害してしまうため、移植した骨がうまく付かないのです。

女性の健康を最も脅かしているのが喫煙

アメリカの産婦人科医の警告に耳を傾けてみましょう。現在アメリカでは毎年200万人の女性が禁煙に成功していますが、依然として肺ガンで亡くなる女性は年間5万9000人、乳ガンの4万6000人を越えています。肺ガンは死因のうち、予防できる最大のものです。タバコは肺ガンの他に、肺気腫、口腔ガン、咽頭ガン、食道ガン、膵臓ガン、膀胱ガンなどの原因にもなります。
不妊、流産の原因としても喫煙を挙げることができます。35歳以上では避妊薬との併用により重症の血管内の血液凝固をおこし、死亡することもあり得ます。妊婦では性器出血、流産、死産などの合併症の頻度が上がります。また、出産時の低体重児、未熟児だけでなく脳障害、脳性麻痺、異常行動など、子供の生命を脅かす病気の頻度が上がります。
乳児突然死症候群の頻度も非喫煙者と比べると、喫煙者の母親からの子供では2倍に危険度が上昇します。
良いニュースとしては、禁煙は妊娠を希望するときから始めたとしても、遅すぎるということはないということでしょう。仮に妊娠した後でも禁煙は効果があるものなのです。ただし、妊婦ではニコチンガムやニコチンパッチは害となりますので避けなければなりません。
タバコをやめることはやさしいことではありませんが、その効果は絶大なものがあります。せきが減ったり風邪をひきにくくなるだけでなく、10〜15年後には肺ガンの危険率も低下するのです。

ニコチンだけがタバコの依存症を起こしているのではない

ニコチンが依存症の唯一の原因ではないことが明確になりました。「タバコの中のニコチン量は?」の項で触れたように、モノアミンオキシダーゼBという脳内のホルモン濃度も大きく影響しています。スモーカーの脳では、正常人に比べてこの酵素の濃度が下がっていることがタバコの依存症を引き起こす理由になっているのです。この酵素のレベルを下げる物質がなんであるのかはまだ特定されてはいませんが、タバコの煙に含まれるフォルムアルデヒド、シアン化物が関係しているのではないかと推測されています。今後、この酵素の阻書物がタバコ依存症の治療に用いることができないか検討されていくと思われます。
また喫煙者がパーキンソン様の症状を引き起こす頻度が低いことが報告されています。この病気ではこの酵素の低下や、それによって産生される物質(過酸化水素)による脳細胞の障害が減弱されると考えられています。この酵素反応によって生じた過酸化水素による脳細胞の障害が、パーキンソン病(歩行が小刻みですぐに止まれなくなったり、手を小刻みに振るわせたり、進行すると寝たきりになったりする)に移行させる可能性を示唆しています。一般的には喫煙者の方が非喫煙者よりパーキンソン病の危険性が半分になるといわれています。これがタバコの唯一の利点でしょうが、日本ではパーキンソン症候群が多く、パーキンソン病と確定できるものはやや少ない傾向があります。ニコチンがパーキンソン病に有効であろうと現在臨床研究が進んでいます。わざわざタバコを吸う必要はないようです。

タバコをやめるための良い理由のベスト10

医師向けのメッセージとして、タバコをやめることが寿命を延ばしていくことであることを、あなたの患者さんに伝えていくのには今年が最も良い時期であることを強調しています。アメリカでの1995年の裁判の中でタバコ会社の重役の証言からわかってきたことも多数あります。この証言では喫煙という悪い習慣を断ち切るための理由づけを行っています。
1.女性の喫煙率の上昇に伴い、女性の肺ガンの死亡率が六倍にも跳ね上がったこと。
2.喫煙者は不眠症になりやすい。寝つきが悪いだけでなく、睡眠の質も低く、いびきをかきやすい。このため日中眠くなりやすい。
3.女性では喫煙により、甲状腺の機能低下を起こしやすく、コレステロール濃度を上げる。
4.喫煙者は非喫煙者に比べて糖尿病の発症率が2倍以上になる。
5.喫煙者は非喫煙者に比べてしわが3倍に増える。タバコが皮膚の血管と結合織の障害をひきおこすため、弾力性が失われる。
6.  30年以上の喫煙女性では、乳ガンの発病年齢が非喫煙者の平均67歳に比較して、平均59歳であり、タバコと乳ガンとの関係も明らかになった。
7.  30、40歳代では、喫煙者は非喫煙者に比べて心臓発作の確率が5倍以上になる。
8.「喫煙者の脳血管障害リスク」(第2章)の項で詳しく害きますが、喫煙者の脳血管障害リスクは、禁煙しても20年は低下しないと報告されています。しかし、ヘビ
ースモーカーでも、禁煙5年間でも発作の確率を半分に減少でき、軽いスモーカーでは5年間で非喫煙者と同じまで減少できた、という報告もあります。禁煙は脳卒中の危険率も減らすことができるのです。
9.禁煙をしてからも、かなり長期にわたり肺ガンの危険率は高く、肺ガンの半数以上が現在禁煙している元スモーカーで占められており、肺ガンのリスクは長い間つきまとう。
10. 50歳以下の心臓疾患の死亡の80%はタバコに原因がある。子供がタバコを吸い始めるのをやめさせられれば、大人になってから喫煙者になる確率は減少できる。
このように禁煙に向けての教育は、誰にでも簡単に手に入るようになってきているのです。

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